100年の伝統
井桁藤の歴史は、創設者である加藤清吉氏の幼少時代にさかのぼります。
明治27年、12歳で濱木屋という材木屋に丁稚奉公に上がった清吉氏は、43歳で独立するまでの約30年間、材木の知識や経営のノウハウを徹底的に勉強し、大正14年に「井桁藤商店」を設立しました。
その後、いち早く南洋材の販路開拓に乗りだし、名古屋ではもちろん、日本で初めてラワン合板の量的生産に取り組み、利用普及においては東奔西走して香具師と同一視されながらも奮闘し、その礎を築きました。しかし、輸入のみでは国策に沿わぬとの思いから、昭和10年には日本経済発展のため外貨獲得に着目、合板の保税工場として日本最初の指定を受け、翌11年より輸出を始めました。
また、昭和11年 全国に先駆けて日本初の合板工業組合を設立し、業界全体の設備の改善、品質の向上などに大きく貢献してきました。
昭和17年 戦争は拡大の一途を辿り木材界は全て統制下に入ったため、今迄の業務全般を廃止することになりました。戦後再び業界一線に復帰するために昭和22年井桁藤合板株式会社を設立し輸出に主力を傾け、昭和25年国内需要のため井桁藤木材工業株式会社を設立しました。
昭和32年 これまでの功績が讃えられ、「黄綬褒章」を受賞しました。こうした実績を積み重ね、現在では全国15ヶ所に営業拠点を展開しています。
創業から100年。井桁藤の歴史は合板業界の歴史そのものです。
現在はその歴史を礎に建築資材全般、更には住宅関連保険も取扱っています。
私たちはこれまでの実績に甘んじることなく、歴史に誇りを持ちながら、これからもお客さまによりよい商品、サービスを提供していきます。

創設者である加藤清吉氏
井桁藤の由来について
清吉氏の曾祖父が農業を営んでいた時の屋号「井桁屋」に端を発しています。清吉氏の父の代にはすでに周囲から「井桁藤」と呼ばれており、それを継承したものと伝えられています。
原文(自叙伝「吾が思ひ出の記」より抜粋)
愈々獨立を以て名古屋市南區東築地五號地三番地に井桁藤商店を創立、小出治郎太、宮戸新一、長田英雄、堀勝義、蟹江忠作、清水弘和等を店員として中丸太及米材を主として堂々十四年四月一日營業を開始した。
中略
井桁藤商店といふ名稱は著者の祖先は「井桁屋(ゐげたや)」といふ屋號を唱へてゐたが、父の代に町内等では「井桁藤(ゐげとう)」と呼ばれてゐたのであって、それを繼承したのである。
原文( 自叙伝「吾が思ひ出の記」)